リンクについての文書
なぜ無断リンクが著作権法違法にならないのか?
文書同士の関連を示すリンクがなければ情報をうまく活用できなくなるからです。例えば当ページには数多くのリンクがしてあります。利用者はリンクの張られているサイトを訪れることによって、リンク問題に関して更に知識を深めるなどのことができます。
無断リンクが著作権法違法とされてしまったら、一々報告などをしないといけなくなり非常に面倒臭いことになる。情報をうまく活用できなくなり、氾濫する情報に飲み込まれることになってしまう。何億というサイトを検索できなくなってしまい、彷徨い続けることになります。ウェブが欲しい情報になかなかありつけない、迷路のようなものになってしまう。検索やリンクができない為に、気づいたら10時間も情報を探していたああああああ、なんてことにも。
リンクは複製にもあたらず、またアドレスが著作物の独自性(オリジナリティー)を示しており著作権法からみた場合全く問題なく、リンクは情報同士の結び付きを示し利用者を快適にするには欠かせないものです。
そもそもWebはリンクを前提として作られています。Webの創始者のTim氏のサイトを訪れればこのことは自明ですし、簡単にリンクができるようになっていることから分かるように、リンクができるのは当然のことです。第一、a hrefと打ってリンクしただけで簡単に著作権法違法になってしまうことになったら、もう著作権法違法なんてこわくねーや、ってことになっちゃう。(著作権法違法になるなら相手が許可しない限りはいかなる方法でもリンクできなくするはず)
リンク報告をしないのはマナー違反でないのか
情報を利用するのに一々リンク報告をしたり許可を乞いたりするのは非常に時間がかかり不便なことです。円滑に検索などにより情報を活用できるようにする必要があるため、リンク報告をしないのはマナー違反ではない。そもそもそれを目的にWebに公開しているので、勝手に自分の書いた情報が利用されたとしても、相手がマナー違反をしているわけではありません。
たしかに、「無断リンクなんてしないで、やさしく、やりとりしましょうよ、ほんと。生身の人間を大切にして、交流を深めたほうがいい」と思う人もいます。とはいえ、「ウェブは情報活用のためにあって、何億とあるサイトの制作者の個性を一々吟味しているわけにはいかない」というのは事実です。・・・本を読んだり、新聞を読んだりするとき、ゲームをするとき、いちいち制作者の個性を感じている人がどれくらい、いるのか。本の内容を紹介したり、レビューする時、わざわざ事前に著者に連絡する人は、どれくらいか。
人間性も大事です。しかし氾濫してに負えないほどになってきている情報を活用するためには、ある程度の犠牲は必要になります。利便性を殺さないように、情報を発信している人は自分の人間性ばかりを主張し相手を手間取らせてはいけません。互いのずれを理解し、リンク報告はあくまで著者のお願いに止めておくのが一番です。
トップページリンクをしないのはマナー違反でないのか
Webにトップページもなにもありません。あくまでサイト制作者が作った概念でしかない。
なぜリンクがプライバシーの違反にならないのか?
WEBで公開とは、つまり不特定多数が閲覧できる状態にすることで、個人サイトも一般のサイト同様に赤の他人に勝手に閲覧されます。不特定多数が閲覧できるのにプライバシーもなにもありません。Webに公開してしまった以上は、一つの情報と見做され、多くの人に見られたり、検索、報道、批評、研究その他の対象となり、活用されていくことになります。
そもそもウェブに公開するということは、社会やテレビのように、学術的な要素も含めて一般に公開するということなので、第三者に見られとやかく言われたりしても仕方がない。友達との会話とは違って、ある程度の責任をもたなきゃいけなくなる。いやな話だなぁ、と思うかもしれませんが、そのへんはルールでどうしようもない。政治家や学者に意見するな、という主張が間違っているというのは誰にでも分かるはずです。個人サイトと政治家を並べるなんて、と思われるかもしれませんが、ネットでは政治家も個人サイトも似たようなもの。同じようにサイトを作り同じように不特定多数に向けて情報を発信する。変わりありません。
補記1:無断リンクは痛さの公言
無断リンクを主張するという行為は、このサイトは酷いです、と言ってるようなもの。このような通念がある気がします。無断リンクを禁止する理由が、自分を誉めて欲しいとか、自分のサイトがいいかげんに紹介されていてうざい、ムカつくとやたら感情的で攻撃的、無断リンク禁止を訴える人は頑固で愚か者と根拠なく勝手に決めつけるという人が多いためです。
補記2:無断リンクは荒らしを呼ばない
無断リンクが許されているから荒らしがくるのではありません。何億というサイトが無断リンクができる状態で野放しにされているのにも拘わらず、荒らされているサイトは少ししかありません。これは無断リンクが許されているから荒らしが来るのではなく、サイトの内容によって荒らしが来ることを示しています。またリンクをはる行為と、誹謗中傷を書く行為は全く別なのでそこを混同してはいけません。
また、批判と荒らしも同視してはいけません。批判は根拠に基づき感情(誹謗中傷)を抜いた状態で行われ、発展を目指して行われて行くもの、荒らしは根拠も無く誹謗中傷などを繰り返したりする行為です。死ねなどを連発されたり酷い人格攻撃をされた場合は名誉毀損になる可能性があります。しかし考えに対する反論、意見や批判などは、正当な行為であり、深化を促す重要な要素です。
関連リンク
- 「無断/直リンク禁止」の主張に関する問答集。
- 無断リンク禁止の根拠は非常に脆弱なものである
- 無断でリンクを張ることは著作権法侵害となるでしょうか。
- 社団法人 著作権法情報センターより。フレームに関しては疑問だが
- WWWにおけるリンクについて
- Webの創始者を尊重せよ。また、リンク禁止を主張する人とのバトルの場、エチケット合戦は見物
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